2007年1月20日

納豆ファンの皆様へ

過日、とある健康啓蒙テレビ番組に納豆が題材として取り上げられ放映がなされました。その反響はすさまじく、全国的に納豆が不足する事態となりました。そして後日、放映内容に誇張があると報道されました。

当店の見解といたしましては、当初、番組が呼び水となり引き起こされた“一時的な現象(納豆に向けられていた良い注目)”から後日の内容誇張報道(番組に向けられた疑惑の目)にいたる一連の騒動に左右されることはなく当店は納豆を擁護する立場にございます(※番組への擁護も批判も当店は行う立場にございませんので、あくまで納豆という食材に対する擁護です)。

また今回の騒動は、納豆に秘められているかもしれない さらなる納豆の「潜在能力」まで否定されたものではございません。それはすなわち、当店といたしましては納豆という食材は人類が希望に満ちた未来へと向かうために必要不可欠な要素であることに変わりはないと考えるものなのです。

我われ納豆を産み出すことの出来る者、また、納豆を食することの出来る者、そしてその間をとりもつことが出来る者、納豆にかかわるすべての人々にとって日本古来の伝統食品、納豆は人類発展への可能性を高く秘めた「人類の宝物」であると奥野納豆はあらためて断言をいたします。

納豆屋は誇りを持ってこれからも納豆を作り続けることをここに表明いたします。

                       
              平成19年1月20日
                               松阪の納豆職人 奥野敦哉  


補足・釈注として(お客様ソイさんへの質問回答というかたちにて)

ソイさんへ だんなはんの心の内側です
No. : 86 [返信]
Name : たぬ@だんなはん
Date : 2007/02/10(Sat) 00:40

ソイさん、やっぱり大仰しかったでしょうか。実は私もそう思っています。
でも、ソイさんもお分かりでしょうが、フレーズ自体は痩せる若返るという効果有る無しの観点を指して言っているのではないんですよ。
「潜在能力」というのは納豆の存在について「納豆は無実です」それだけをずっと言い続けたいだけなのです。
その流れの中のフレーズですね。ややこしいのですが。

私、他の表現のしかたもあったのでしょうが、あえて当店の見解を表明するというかたちで今回は行いました。

この騒動は様々な方々が様々な思いを抱いた中で、様々な情報が飛び交い、その際に、
これまで納豆の研究に情熱を懸けてきた皆様が積み重ねてきた研究成果までも一緒に
胡散臭いイメージでマスメディアに取り上げられかけました(ソイさんもお感じのようにうんざりするほどに)。

これまでコツコツと地味に歩んできた脇役がいきなりスキャンダルで話題の真ん中に引きずり出され翻弄されているようなイメージですね。
下手なことも言えない、そのような状況でした。スポーツ新聞、週刊誌、ワイドショー、ネットニュース…納豆自体が否定されかねないマスメディアの勢いでした。

しかし、ダンマリを決め込むのではなく、そのような状況であるからこそ、納豆を継いできた者、
そして次代に継ぎ渡していく立場にある者のひとりとしては考え方を明らかにしておく責任があると思ったのです。

当店の考え方として「番組に対しては当店は批判も擁護もする立場になく、納豆という食材を擁護する立場にある」
ということなのです。

知人にお会いするたびに「今回のことは振りまわされて大変やったやろ」と同情していただいておりますが、
それも納豆の人生を歩む者にしてみれば、その試練も“込み”の人生となります。
納豆と共になら、
納豆が進んでいく道ならば私もその道へ進むことになるのでしょう。
ならば答えは“ただ納豆をまもり続ける”というシンプルなものになります。
そして私は納豆の未来を信じています。


表明文だけでは解かりにくく未完成でした。

ソイさんのご意見をいただけたことでこのような釈注が産まれてきました。

いつか釈注をもって、表明文をトップページから外そうと記載をしてよりずっと思っておりました。
そしてこの文章を作成している時にもそう考えておりました・・・

が、ソイさん、でも、まだ止めるのは早そうなのです。
実は、デパートへの出張販売にて初対面のお客様と接する時に「納豆にだまされた」と未だいわれることがあるのです。
納豆がだましたのではございません。また、私がだましたのでもございません。

「納豆は無実なのです」

胡散臭いといわれますと納豆がではなく、私、奥野が胡散臭いということでしょう。
見た目胡散臭いのはわかっていますが。

時機を見てトップページの表明文は外します。

しかし、サイト運営という情報発信媒体を持つ者といたしまして、
もう少しだけ迷走気味に突っ走ってみようかと思っております。